うたかた姫 原宏一

公演費用を代表に持ち逃げされた「劇団ゆうまぐれ」のメンバーは、起死回生を懸け、舞台の脚本をリアルな世界で実行しようと計画する。駅前で弾き語りしていた女の子を天才シンガーに仕立て上げて、売り出すフェイクプロジェクトを開始。しかし彼女の歌声は本物の輝きに満ちていて、計画を思いもかけない方向へ導いてゆく…。

『床下仙人』(祥伝社)でブレイクし、近年は『ヤッさん』(双葉社)、『佳代のキッチン』(祥伝社)など食と人情をはじめとしたさまざまなテーマの小説で活躍する原宏一さん。最新作『うたかた姫』(祥伝社)は、音楽業界を舞台にした奇想天外にしてリアリティたっぷりなサクセス(?)ストーリーだ。