ラブ・アクチュアリー 2003

12月のロンドン。人々は幸せなクリスマスを迎えようと、ささやかな夢を胸に毎日を過ごしていた。
就任早々秘書に恋をした英国首相、義理の息子との関係に悩む父親、ポルトガル人のメイドと恋に落ちる小説家、夫の浮気に気付き、悶々とした日々を過ごす熟年の主婦、新婚の親友の妻に思いを寄せる新進画家、新曲のクリスマスソングに起死回生を賭けるロック歌手…クリスマスに人生のクライマックスを迎えることを、誰もが願っていた。
そしてイブの夜、全てのドラマが、ハッピーエンドに向かって動き始める。様々な人々の「愛」についての物語。


ロンドンのヒースロー空港に始まり、ヒースロー空港に終わる映画(BGMはビーチボーイズのGod Only Knows)
空港は、人と人とが出会いまた別れていく場所として、どこよりも愛があふれている。

Love actually is all around...
(愛はあまねく満ちている)
(1)新しいイギリス首相デイヴィッド(ヒュー・グラント)。ちょっとポッチャリな秘書ナタリー(マルティン・マカッチョン)に一目惚れしてしまい、仕事に身が入らない。

(2)最愛の妻を亡くしたダニエル(リーアム・ニーソン)。義理の息子であるサム(トーマス・サングスター)がまったく口を利かなくなってしまったことが気がかりでならない。しかしサムが口を利かない理由は母の死ではなく、学校で一番人気の女の子に対する片思いによるものだった。

(3)弟に恋人を奪われてしまった作家のジェイミー(コリン・ファース)。傷心を癒すため南仏のコテージに向かう。そこで出会ったメイドのオーレリア(ルシア・モニス)とかすかに惹かれ合うものの、ポルトガル語しか話せない彼女とでは言葉が通じない。

(4)会社の経営者であるハリー(アラン・リックマン)。しっかり者の妻カレン(エマ・トンプソン)や3人の子供たちと一緒に幸せに暮らしていた。だがそこに突然、ハリーの部下である若いミア(ハイケ・マカッシュ)が、彼にアプローチをかけるようになってしまったのだ。

(5)そんなハリーの会社に勤めるサラ(ローラ・リニー)。入社以来2年7ヶ月のあいだ、同僚のカール(ロドリゴ・サントロ)に恋心を抱いている。しかしサラは、勇気を絞り出そうにも告白の言葉が出てこない。

(6)ビリー(ビル・ナイ)は、かつての持ち歌をアレンジしてカムバックを果たそうとする老いぼれのロック歌手。長年のマネージャーであるおデブなジョー(グレゴール・フィッシャー)が必死に売り込みを続けるも、スター気取りになっているビリーの過激で下品な発言が世間を騒がせてばかり。

(7)画家であるマーク(アンドリュー・リンカーン)。親友ピーター(キウェテル・イジョフォー)が、結婚式を挙げた。ピーターのお相手は、美人なジュリエット(キーラ・ナイトレイ)。親友のおめでたい出来事を祝福するも、ピーターとばかり喋ってジュリエットにはよそよそしい雰囲気のマーク。ジュリエットは夫の親友となんとか仲良くなろうと思い悩むが、マークには彼女に知られたくない秘密があった。

(8)ケータリングの仕事をする若者コリン(クリス・マーシャル)。彼女いない歴を更新中。頭の中は女の子とエッチなことでいっぱいの彼は、なんだか冷たいイギリス人へのナンパに限界を感じ、友人が止めるにもかかわらず、アメリカ娘を狙いに単身でウィスコンシンに発つ。

(9)濃厚なラブシーンをテスト撮影中のジョン(マーティン・フリーマン)とジュディ(ジョアンナ・ペイジ)。普通なら気まずくなるようなこのシーンを、他愛もない会話で楽しく撮影できることに喜びを感じていた。そしてだんだんと親しくなっていくふたりの気分は、恋の気分へと変わっていく。

宝石店のスタッフにMr.ビーン(ローワン・アトキンソン)。