握る男 原宏一

昭和56年初夏、両国の鮨店「つかさ鮨」に16歳の少年がやってきます。
彼の名は徳武光一郎。ゲソと呼ばれていました。
抜群の「握り」の才能と人心掌握術で、たちまち「つかさ鮨」内で、のし上がっていきます。有力者に取り入ったり、いつの間にか先輩を手下にしていたりとなかなかの策略家っぷり。ゲソの信条は「大事なのは目的。目的のためなら手段や方法なんてどうでもいい」。先輩弟子の金森は、戸惑いながらもゲソについていく事にします。
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