英雄の書(下)宮部みゆき

以下の会話が響きました。

「物語とは何だ、ユーリ」
「“紡ぐ者”が創るお話。嘘でしょう」
「“紡ぐ者”ばかりが作り手ではない。人間は皆、生きることで物語を綴る」
「だから物語は、人の生きる歩みの後ろからついてくるべきものなのだ。人が通った後に道ができるように」
「時に人間は“輪”を循環する物語のなかから、己の目に眩しく映るものを選び取り、その物語を先に立てて、それをなぞって生きようとする具に陥る。“あるべき物語”を真似ようとするのだよ」
「その傲慢なる本末転倒は、必ず禍をよびよせる。だから大罪と呼ばれるのだ」

、、、宮部みゆきさんの読書というもの、またそれを通じて人の生き方について、物語を聞く意欲が湧いていらしゃる様子。続編がありそうです。

→すでに「悲嘆の門」が発刊されてます。続編というより、「合わせ鏡」のようなもの、らしい。