本性 井岡舜

刊行時の作者インタビューhttps://www.bookbang.jp/review/article/556592

 

男をたらしこんでは消えていく女、〈サトウミサキ〉。
独身の尚之は、彼女の虜になった。職場のファミレスで彼女と知り合った琢磨は可愛がられたが、年老いた青木繁子の前に現れた女は、どこか不遜で企みを抱いているようだった。そして町役場勤めの沙帆里は、保険調査員を名乗る女から夫の死の真相について問いただされる。女はすべてを奪い去り、不幸をもたらすのか。
その頃、東京で焼死事件を追う刑事・安井は、事件の裏に女の存在を感じていた。相棒の宮下は、一匹狼の安井に悩まされながらも彼の足跡を独自に追いかけ、謎の女の壮絶な半生に迫ってゆく。二人の刑事が肉薄した時、〈サトウミサキ〉は新たな行動に出て――。