輝きたいの 1984

桂子、由加、祥子、良子、里美――新人が5人せいぞろいした。
テレビを見ているのは裕福な家の勉強ができる子ばかりではない。
貧しい子がいる。成績のよくない子がいる。ふつうの子もいる。ひねくれた子もいる。
視聴者おのおのが感情移入するわけである。
1千万人を相手取るテレビライターならではの手腕といえよう。
新人5人のうちからその年の新人王がひとり選ばれる。
果たしてだれが選ばれるのか。賞金は百万円である。
新人王めざして5人の少女の切磋琢磨するすがたがドラマに描かれる。
勝負論かショービジネスかの葛藤も生じる。
新人5人の中でいちばん強いのは祥子だが、頭が悪いので見せ場を作ることができない。
プロレスは強ければいいというものではない。ショーでもある。
観客を楽しませなければならない。
新人レスラーは仲間とも観客とも闘わなければならないのである。

菅原文太がコーチ、和田アキ子がコーチ兼レフェリー。改めて見ると和田アキ子って結構、美人です!
入門を果たし新人王を目指す五人の少女たち。
良子(今井美樹):彼氏(井上純一)とこのまま結婚することに疑問を抱き、19歳で入門。
里美(三原順子):柳沢慎吾らと不良でつるんでいた。オバサン刈りで和田アキ子を襲うが返り討ちに合う。その時に和田アキ子に目をつけられ入門。
桂子(小倉由美〜プロレスラー):八百屋の娘:あき竹城が母親。家族みんながプロレス入門を応援。
由加(小栗絵里香〜現在はデザイナー):寝たきりお母さん
祥子(畠山明子〜デビュー作):魚屋の娘、いじめられっ子、頭が弱く要領が悪い、入門テスト落ちるが車椅子の友人の励ましから何度も入門のドアを叩き入門を認められる。この友人は美江(戸川京子)。
第三話には先輩レスラーとの交流のシーン。ライオネス飛鳥長与千種などの姿も見れる。菅原文太の歌うマイウェイが聴ける!

ネタバレとなるが、最後で新人王が明らかになる。由加である。生活保護の母子家庭の娘――。
ドラマのなかでは、頭の弱いが一番強い祥子と、「主役」の良子のどっちが新人王を取るのか?、由加は一番弱い?ように思わすようになっていたと思う。プロになったら毎月10万、新人王を取ったら20万…母の病気を救い貧乏から脱出したい、動機の強さがある由加を優勝させるストーリーにやられた。感動した(´;ω;`)

青春なんて    いわないで
すべて言葉で   片付けないで
あなたへ続く   赤い糸
手繰り寄せる右手 いたみます

運命なら     およいでみせましょう
切ないまでに   はげしく
ああ輝く炎に   身をすり変え
いつになれば   明日が見える

だれも知らない  つくれない
私だけの人生

求めるあなた   指先で
触れてみたいの  そっと柔らかく
二人の距離が   少しでも
強く近づくよう  愛します

運命なら     掴んで見せましょう
狂おしいまでの  情熱
ああ身体よ震えて 燃え上がれ
輝きたいの    炎になって
輝きたいの    炎のように