勝ち逃げの女王 垣根涼介

どんなに時代が悪くても、仕事のデキる奴はいる──大ヒット痛快お仕事小説第四弾! 業績の悪さを、景気のせいにしていませんか? リストラ請負人・村上真介が、そんなサラリーマンの甘えをぶった斬る! 今回のターゲットは“団塊の世代”の定年組から、バブルを謳歌した40代、そして「ロスジェネ」世代まで。様々な時代を生きる彼らにとっての仕事とは? そして人生とは……読めば元気がわいてくる大ヒットシリーズ最新刊。

君たちに明日はないシリーズの四作め。
File1.「勝ち逃げの女王」はキャビンアテンダント
File2.「ノー・エクスキューズ」は証券会社。
File3.「永遠のディーバ」は音楽会社。
File4.「リヴ・フォー・トゥデイ」は外食産業。
どれも実在する大手企業をモデルにした話。ただし、これまでの3作より、リストラ面接をされる側の気持ちをサイドストーリーのように、より掘り下げて書かれたように思う。

「永遠のディーバ」ではマービン・ゲイの「What's Going On」の意味合いが光る。
「リヴ・フォー・トゥデイ」では、
"おれ、なんだかんだいって、一日に区切りのある仕事が好きなんだ。とりあえず一区切りできる充実感。一日の疲れもストレスもその日のうちに流す。そしてまた新しい日が来る。"
というセリフが印象に残った。