ルーズヴェルトゲーム 池井戸潤

「一番おもしろい試合は、8対7だ」野球を愛したルーズヴェルト大統領は、そう語った。監督に見捨てられ、主力選手をも失ったかつての名門、青島製作所野球部。創部以来の危機に、野球部長の三上が招いたのは、挫折を経験したひとりの男だった。一方、社長に抜擢されて間もない細川は、折しもの不況に立ち向かうため、聖域なきリストラを命じる。廃部か存続か。繁栄か衰退か。人生を賭した男達の戦いがここに始まる。

 忘れたころに…図書館の予約本の順番がやってきた!2日間で読めました。

 でも、なんか今回は僕の読み方がいけないのか、どうも「中小企業の経営が傾き、ライバル企業の嫌がらせがあり、それでも主人公や周りの人間は誠実を貫く。そして一発逆転!良かったね!」というストーリー構成の予測が池井戸作品を読むときに頭の中にあって、そこから一歩もはみ出さなかったので、残念な印象を持った。後味もよく、スカッとはするのですが…。

 企業小説とスポーツ小説(実業団野球)の両方を追おうとして中途半端か…。『どっちもうまくいっちゃっていいの?』と思ってしまった。こういう感想を持った自分がいや〜な感じ。

 「ルーズヴェルトゲーム」とは何か、は、引用したあらすじをご覧あれ。