舟を編む 2013

出版社の辞書編集部を舞台に、新しい辞書づくりに取り組む人々の姿を描き、2012年本屋大賞で第1位を獲得した三浦しをんの同名小説を映画化。玄武書房の営業部に勤める馬締光也は、独特の視点で言葉を捉える能力を買われ、新しい辞書「大渡海(だいとかい)」を編纂する辞書編集部に迎えられる。個性的な編集部の面々に囲まれ、辞書づくりに没頭する馬締は、ある日、林香具矢という女性に出会い、心ひかれる。言葉を扱う仕事をしながらも、香具矢に気持ちを伝える言葉が見つからない馬締だったが……。馬締役で松田龍平、香具矢役で宮崎あおいが出演。監督は「川の底からこんにちは」「ハラがコレなんで」の俊英・石井裕也

 すがすがしさと感動のあるいい映画でした!
 松田龍平のぼくとつぶりと秘めた頑固さと誠実さ、宮崎あおいの爽やかさと佇まいのけなげさ、オダギリジョーの軽薄さとその半面の熱い心と、登場人物がみんないとおしいです。
 ことばとその意味…今は電子辞書、もしくはインターネットで言葉の意味は調べられてしまうけど、同じ言葉でもその意味は何なのか、その言葉を正確にだれかに伝えるにはどう説明するのか、考えてみたら、僕らはその誰かの積み重ねがあったからこそ、その経験の上に立って、自分の経験だったり、学習ができていたりするんですね。あらためてそんなことを思い、ことばにこだわっていこう(できるだけ)、と思いました。
 映像、雰囲気、音楽、などについても、みんな昭和のいい時代のにおいが立ち込めていていいですね〜。

 まだ4カ月しか経ってませんが、今年のベスト映画(邦画)の最有力候補です!