和菓子のアン 坂木司

デパ地下の和菓子店「みつ屋」で働き始めた梅本杏子(通称アンちゃん)は、ちょっぴり(?)太めの十八歳。プロフェッショナルだけど個性的すぎる店長や同僚に囲まれる日々の中、歴史と遊び心に満ちた和菓子の奥深い魅力に目覚めていく。謎めいたお客さんたちの言動に秘められた意外な真相とは? 読めば思わず和菓子屋さんに走りたくなる、美味しいお仕事ミステリー!

 2011年の「読書メーター」心に残った本ランキングの第1位だそうです。

この人の本は「見えない糸」「ホテルジューシー」「シンデレラティース」を読んでますね。
高校を出た後、和菓子屋さんでアルバイトを始めたアンちゃんの体験と成長を和菓子の世界や沢山の人とのふれあいで綴っていく話。職業は違っても、これまでの話と基本的な構造は同じ。
読後感も悪くないです。

 おはぎの話は漫画「あんどーなつ」でもありました。
 あんどーなつでは、春は「ぼたもち」、夏は「夜舟」、秋は「おはぎ」、冬は「北窓」という話でしたが、こちらでの師匠は「おはぎの七変化」と話す。①春は「ぼたもち」(牡丹)、②秋は「おはぎ」(萩)、つかずに作るもちだから③「月知らず」、月が見えない方向だから④「北窓」、到着の着をあてはめると⑤「着き知らず」、ひいてはいつ着いたかわからないので⑥「夜舟」、もちをつく音がしないので隣にもばれないから⑦「隣知らず」、というらしいです。
 
 大人(アダルト)な人はかるーく読むのにいいし、若い人には「仕事って気持ちの持ちようでやりがいあるんだ」と思ってもらえたらいいですな。