図書館戦争 2013

武力による検閲から本を守る防衛組織、図書隊の活躍を描く、人気作家・有川浩のベストセラー小説を実写映画化。図書隊に入隊し、過酷な訓練に挑むヒロイン、郁を榮倉奈々、彼女を一人前の隊員にしようとする厳しい班長の堂上を岡田准一が演じる。監督は『GANTZ』シリーズを手がけた佐藤信介。

 教官の岡田准一のアクションが光る。SPのあと職業を変えた?なんて錯覚も…! 言論・表現の自由のなかで図書館と本を守ろうとすることが今の時代のなかで大切なのだというメッセージは十分伝わる。風刺、と言えばそうなのかもしれないが、それにしては戦闘シーンが長くて丁寧すぎなのでは?と思う。このへんは「GANTZ」シリーズの監督なのかと思えば、なるほどという以外ない。
 この戦闘シーンは僕には受け付けられない感じだ。映画の印象もラブコメの要素も吹っ飛んでしまった。もっと別な表現の仕方で本が好きという人たちと、統制する人たちの理屈の対立を表現できなかったのだろうか。

 原作を読んでないのでそれまでなのだが、これだけシリーズが続いてるってことは、卓越したストーリーの面白さとそのなかの独特な世界観やにおいがあるのではないだろうか。そのあたり、この映画には表現されていたのだろうかわからない。
 別な作品、とするのであれば、ぜひ栗山千明には、キル・ビルや映画SPECの殺し屋のようにキレた役を与えてあげてほしい。「特別出演」枠とのことで仕方ないのだが、いつ本領を発揮するのかとずっと見ていて、あっけなく終わってしまったので残念な感じ。


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